スウエーデンの面白いものたち


by nyfiken
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キッチンガーデン

スウェーデンに寒波。雪で各地の交通やバス、電車の運行に遅れがでたり、空港で数時間以上も待たされている乗客の疲れた姿がテレビで映し出されていた。クリスマス前、お店も最後のクリスマス商戦に余念がない。身近な家族が集まるクリスマス。欧米では、クリスマスは家族にとってとても大切な行事。

すっかりと白い雪で覆われたストックホルムの町。10数年前に、屋根からツララや雪が落ちてきて人身事故が絶えず、現在は、法律により、もしツララがおちて人を傷つけたりした場合は、その建物のオーナーが賠償金を払う法律ができたために、オーナーは冬の間、人を雇って屋根の雪をおろしたり、ツララを落としたりする。

年末にはいり、師走というとおりに、毎日が早くすぎていく。泣いても笑っても年は明けるとよく言ったもの。日本には忘年会といういい習慣があって、悪いことは水に流して忘れて、来年また新たにやりましょう。といったポジテイブな習慣はとてもいい。

キッチンガーデン。とうとう雪が降る前に外にだしてあったあじさいや他の夏中咲いていた花の鉢植えが枯れたので家に。かわいそうだが、凍って冷凍状態になっていたので、涙ながらに、ビニール袋にいれて、捨てようと思いながら、キッチン下においていた。さていよいよ下のごみ捨て場に捨てようと思い取り出して、もう一度別の袋に入れ替えようとあけてみてびっくり。夏中どんなに栄養をあげても花を一度も咲かせたことがなく、ただ青々とした大きな葉を元気よくつけていたアジサイ。葉が全部枯れて、枝のところどころに若い芽が、そのうえ花のつぼみが。信じられないが、環境をがらりと変わった瞬間、咲かなかった花が咲き、葉が枯れ、若いつぼみがぐんぐんとでてきた。

捨てるのがかわいそうになって、またもう一度鉢にいれて、キッチンの中に。不思議なこともあるもの。小さな窓辺のミニガーデンだが、植物はいろいろなことを教えてくれる。毎日水をあげて、それに反応してくれる鉢植えは、小さな喜びを与えてくれる。また、捨てようと思っていた、外で寒さのために枯れていたラベンダーが、お部屋の中でまだ生き返ってきた。ちょっと盆栽のようでもあるが、かわいそうなのでこのラベンダーも生き残り組。

さて、ストックホルムは今日で、ほぼ夜と昼の長さが同じ。これからどんどんと明るくなっていきます。と新聞の記事に。今年はどうやらホワイトクリスマスになりそうだ。ホテルのクリスマスビュッフェもクリスマスの当日前のお昼までやっているところも多い。さてクリスマス当日にスウェーデンからドイツそして日本へ帰るわたしの心配は、祝日の交通。今から要チェックということ。以前、年末からお正月に旅立ったことがあったが、あの時もオーストラリアのシドニー空港のカフェは普通に大晦日の夜あいていた。そのカフェの最後のお客さまは、わたし。みんながよい年を!といういい何時の雰囲気の大晦日の夜だった。

さて、2010年。2009年にたくさんの人にお世話になった。ことばでは言い表せないくらい、助けていただいた友人。知人。感謝以外の言葉はない。スウェーデンではボルボやサーブなど大企業が苦戦を。下克上の時代なのだろうか。エジプト、ギリシャ。ローマのイタリア。イギリス。アメリカ。富を蓄えてきたはずの中東のオイルが枯渇するのは時間の問題であり、CO2の問題は、そのままエネルギー問題に入れ替われる。中東は、防衛費にそのほとんどを費やして、オイルがなくなった後は、黒いダイヤに変わるものは見つかるのだろうか。とはいってもノルウェーが新しいもっとも豊かな北欧の国になり、干したらをヨーロッパに売っていた貧しい漁村は、いまやスウェーデン人看護婦が出稼ぎに外貨を稼ぎに行く場所になるとも聞く。スウェーデンのジャーナリストGUNNAR LINDSTEDTのOLJAは、今読むべき一冊の本ではないだろうか。
by nyfiken | 2009-12-21 23:10