スウエーデンの面白いものたち


by nyfiken
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ミッドナットロペット、ストックホルム夏のミニマラソンで死傷者が。

2年前、生まれて初めて10キロのミニマラソン、ミッドナットロペットに私自身参加、なんとか完走した。気分が悪くなったら、いつでもやめよう!と思って参加した。ストックホルム市内南地区、ソーホー地区、ミステリー女流作家カリンアリブテーゲンの小説の舞台にもなった教会や公園がある場所、グレタガルボの生家があった地区で行われる夜のマラソン。

男女混合で一緒に走る。私が走ったときは、2倍くらいある大男や、若いおにいさんやおねえさん、おでぶちゃんやおじさん、おばさんといろいろな人が参加していた。セーデルマルム地区教会近くの坂道や、アップダウンがあってかなりきついところもあり、地元の人たちの応援が嬉しかったもの。

誰でも参加できるミニマラソンで初めて死者がでた。2人といわれているが、一緒に走っていた人たちが、新聞に、お水を飲む場所に、長い列ができていたこと。最後ゴール近くで脱水症状になりそうなときに、水を飲みたい場所で紙コップがなかったことの苦情がでていたという。。いつもより多くのけが人がでたり、体調を悪くしてテントから病院に運ばれた人が多いのは、天候不順のスウェーデンの夏の気候変化も関係ないとはいえない。たとえば、夏が短く、スウェーデンの地下鉄やバスは、まったく夏を考えて作られていないため、バスは窓があかず、小さな風がはいるところからやっと空気がはいり息苦しい。また冷房が効かない場合は、脱水症状をおこしそうになる。真夏の気温が上がったときに、体調を悪くする人が公共の乗り物ででてもおかしくはないような日が今年の夏は何日もあった。政治家も、自家用車で涼しいクーラーで移動する人たちは、そういう公共のバスや電車がどれだけひどい状態だったか、真夏日のストックホルムの公共の乗り物の夏対応がまったくされていないことに気がつかないだろう。スウェーデン人もがまん強く、夏は短いから。。。と誰もいわない。バス空調調整や温度調整は、地球温暖化の今、スウェーデンで考えるべき問題と私自身は思っている。多くの政治家は、日本同様、そういった普通の公共通勤電車などを使わないために、よくわからないのだろう。日本の国会議員は、やはり朝の通勤ラッシュ電車に揺られて一時間乗ると国民の身近な問題がわかるはず。選挙の前だけ、自転車でがんばりマースというだけでなく、国民と痛みを分かち合うには、同じ苦労をしてはじめてわかる。運転手クーラーそよ風先生だと、どんなに怒鳴って政治を語っても、さてどうだろうか。

さてミニマラソンの話に戻る。
私が参加した2年前は、出発前から、スポーツドリンクなどがただで配られていたり、ところどころに、紙コップにたくさん水がはいっているのがテーブルの上におかれていたり、ゴール近くにも、水がちゃんと用意してあって、さすがスウェーデンと思ったもの。ゴールについて、スポーツドリンクの提携した無料ドリンクや、バナナ、水などがあったことを覚えている。今年は2箇所しかないとか、列が長くて、いつまでたっても水がこないので、時間を気にした人たちは、そこを通り過ぎてのどが渇いても水なしで走ったということもメトロ誌に、参加者の声として載っていた。

日中いつもより高温で、高い湿度だったという。最近スウェーデンの夏は、天候不順で雨が多く、晴れて太陽がかなり強く照らしたと思いきや、翌日は、どしゃぶりの雨という日が続いている。雨が続いた翌日、からりと晴れ、昼はかなり暑い日の夜が大会だった。

主催者側が、どんなに一生懸命準備してきても、批判はされるのだろう。多くのアマチュア参加者の当日の体調コンデイションや、スウェーデンの人にはあまりなじまない、高湿度、高温度などマイナス作用がたくさんあったのだと思われる。会場の熱気は、すごく、走る人のランナーの中に走者として入ると、むんむんとした湿度が高く、両側後ろ前に人がいて、混みあった中は湿度は勢い100パーセン近くトにあがっても不思議ではない。

思い出すのは、走った帰り、くたくたに足をひきずりながら、会場にあずけていた小さな荷物を手にして、救急テントの横を通り過ぎた時に見た光景。テントにいた医師や看護婦が、倒れていた人たちの手当てをしていたのは、3年前も見かけた光景。転んで怪我をしていた人もたくさんいた。救急車も応急手当テントもスタンバイしていた。今年は、たくさんの人が救急車で病院へ運ばれたという。昨近のマラソンブーム。温暖化で夏ばて気味のスウェーデン人がきっと疲れていた可能性もある。地球の温暖化。

スウェーデンにしては高い湿度と、マンパワー不足や要員不足の背景には、なにがあったのだろう。少しの人数でいろいろなことをしてしまうスウェーデン方式は、裏目にでたようだ。マンパワーで手薄になったわけで、当日水係りの責任にしたら、かわいそうでもある。主催者側が、ボランテイアでも募ってたくさんの人を。というとある人が、この国では、ただで人を働かせたら、だめなのよ。労働者の権利。うんぬん。マンパワー。そうアフリカの水を掘りに行く、ボランテイアのスウェーデン人の若者はたくさんいても、自国のひとに水をあげる係りのボランテイアには、なれない。。労働者の権利とはなんと面倒なもの。

マラソン10キロでも、普段あまり走りなれていないからだには、辛い。私自身、体が、骨でできていることを認識。最後のあと3キロも辛く、ともかく手を大きく振るということを心がけ、また一度止まると、もう走れなくなると思って、歩いてもぜったい止まらないように、坂道でもゆっくりと走った。最後の600メートルは、一番辛く、ゴールが見えているのに、はるか遠く感じられたもの。そのときは、体全身が昔の理科室にあった骸骨状態で、日本の牛乳の宣伝にでてきたあの骸骨が走っているそんな感覚に襲われる。すなわち、骨がぎしぎしと音をならして、肉がそれにかろうじてついているといった風。今から考えると、よく走ったものと自分で驚く。
今年は、夏体調を崩したので、ミッドナットロペットなど、夢のまた夢。家で夜遅く花火が遠くであがったのをながめていた。

脱水状態になって、辛い思いをしたほかの人のコメントが新聞に載っていたが、もしそうだとするならば、お水の供給場所は、いろいろな地点にたくさん確保するべきだった。

そう、腎臓移植の腎臓をもう3、4年待っている女の子の写真が新聞に載っていた。別な意味の弱肉強食。社会主義は、平等だが、強い体、待てる人がきっと勝つのだろう。とちょっと考えてしまウ夜。選挙運動たけなわ。それにしても、今年は、夜FMラジオを聞いていると、政党で社会主義よりもっと社会主義な、ヴェンスター党がばんばんとラジオ広告をだしている。ちょっと前の日本の選挙を思い出させる。電通か博報堂のコピーライトを駆使した選挙運動の民主党戦略を思い出す。CMは怖い。洗脳させられず、国民がしっかりと政治家を見極めないと、国力は鈍り低下していく。スウェーデンは、高い税金で、税金をどう使われるかにうるさい国民がいるので、そうは、かんたんに、CMだけでは、左右されないだろう。

今日のストックホルムは、どしゃぶり。雨宿りをしていたら、ふとこの音楽を思い出した。1970年は、日本では高度成長オプテミズムな雰囲気があった。


町を長いマキシスカートをはいて歩く女性が増えた。マキシスカートが流行るということは、不景気な時代と昔生地を売りたいために、スカートを長くするということを聞いたことがあるが。。マキシスカートは70年代にはいっても流行していた。70歳代のワードロープ、ママやおばあちゃまの古い洋服も着られるかもしれない。ルイヴィトンのコレクションは、50年代に戻っている。インスピレーションは、昔にあるのだろうか。スウェーデンの新人デザイナーは、1800年代後半のクラシカルな洋服にインスピレーションを得たというラインを発表してマスコミで騒がれている。広告会社のコピーライターがデザイナーに転身した女性が新聞記事一面に。この身軽さがいいのかもしれない。世界が自由に、楽観主義になっていた時代70年代は、スウェーデンでは、自由な時代として紹介されている。ストックホルムの街のあちこちのストリップクラブが全盛期だったという話も聞く。

by nyfiken | 2010-08-18 07:09