スウエーデンの面白いものたち


by nyfiken
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Typhoid Mary

フランスの文学者ランボーがジャワ島など旅をした旅人。早世した彼は熱帯で腸チフスにかかったこともある。実はアメリカにひとりで14歳で移民した貧しいアイルランド人女性メアリーの話をランボーから思い出す。

保菌者でありながら、胆嚢にチフス菌を保菌していながらも、自分の免疫が強かったために、症状がでず、裕福な家で料理人として働いていた。チフス菌が胆嚢だけに感染した場合には、特別な症状が現れずに胆嚢内部に定着し、生涯にわたり菌が胆汁に混ざって腸に排出されつづけたためという。メアリーの症例では、最初のチフス菌による感染が弱く、本人の抵抗力が勝ったため症状が現れず、同時に腸チフスに対する抗体などの免疫を獲得したために、症状が現れることがなかった(不顕性感染)。便に混じって排出されつづけたチフス菌は、目に見えないもののメアリーの手指などに付着しており、本人に自覚がなかったために手洗いを油断した際に食事に混じり、周囲の人間に感染したのだと考えられている。

ニューヨークで転々と働いていた彼女の行く先々でどんどんと患者がでた。本人は、認めず裁判沙汰にもなるが、陽性とでる。問題は、また名前を替えて、料理人として努め多くの犠牲者をだしたことである。保菌者であることを隠せたのは、症状がでない状態であることで本人にも自覚がない。

かぜをひいたら、自分の体を休めるためと、他の人に移さないために、家のコンピューターを使っておとなしくしていることが日本での医療費を削減するスタイルと見る。スウェーデンでは、かぜごときで簡単に会社を休む。移動する途中で電車でうつさないことと、同僚にもうつさない。

さて、電車で咳き込むひとが多いこのごろ。誰かが咳をすると、席をたち、あいている別な場所にに移る。移っても咳をしている人がいたりする今日この頃のストックホルムの電車。寒い外。今週は冬のスポーツ休暇で子供たちがいる家庭はスキーやスケートにでかけたりする。




貧しい北アイルランドから14歳でアメリカに移住した若い女性が、新大陸で生きていく。とりたてて
教育や特技があったわけではないが、家政婦として働いているうちに、料理人として腕が認められ、そして
特に裕福な富裕層での家庭の住み込み家政婦料理人との経験が生かされ、重宝されてきた。悲劇であるが、病気を移した罪は大きい。現代の社会では、エイズメリーという現代の都市病としてアメリカに出現している女性がいるという話も聞く。スウェーデンでは、自分がエイズであると知りながら多くの女性と関係した男性がニュースに出るや否や100人以上の女性があわてて病院へ検査に駆け込んだという特異なニュースがみなを驚かせたのは何年かまえ。女性がほとんど10代からピルを飲むスウェーデン社会では、10代を中心に性病の予防に対して抵抗がない。

余談であるが今回のウィキーリークスのオーストラリア人アサンジ氏の身柄はスウェーデン警察がイギリス当局に対して逮捕を要請しているのだが、原因がどこかの当局のおとりかもしれないスウェーデンジャーナリスト美女二人に対して、アサンジ氏が避妊のプロテクションをしなかったとかしたとかがスウェーデンで問題となっているが、問題は彼がTYPHOID アサンジであった場合である。








by nyfiken | 2011-02-22 01:39