スウエーデンの面白いものたち


by nyfiken
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夕方バスで流れていた曲

ストックホルムのバス。いつも運転手さんの後ろの席に腰掛ける。運転手さんによってラジオや音楽をかけている。夕方ガムラスタンを通り、国会議事堂、先日事件があった首相官邸の窓の明かりが遠くに見える。
瞬く間に、シェラトンホテルを右手に、左手にノーベル賞晩餐会が行われる市庁舎を通り過ぎる。市庁舎に沿って水辺に対岸のライトが反射してきれい。そう思った瞬間に懐かしい曲が流れてきた。空はもう暗く、バスの中でめいめい家路を急ぐ仕事帰りの人たちが乗り合わせていた。若い髪の毛の長いおねえさんは、一生懸命携帯を見てメッセージを送っていたし、後ろのピンク色の手編みのマフラーのおばさんは、目をきつくしてちょっと眉の間にしわをよせて、口をへの字で前を見ていた。目が知らないうちにきつくなっているのは、ひとごとじゃないわと反省して、目から力をふと抜いて、にっこりしようとする。もちろん誰もそんなこと知るよしもない。後ろのめがねおねえさんは、楽しそうにちょっと小太りのお兄さんと仲良く笑い合っていた。隣の席で携帯でずっと誰かにメッセージを送っていた髪の毛が長いおねえさんは、立ち上がって深くため息をつきながら、バスを降りた。若くてきれいな時代といえ、悩みもあるのだろう。

サイモンとガーファンクルを聞いていたおじさん運転手は、次の停留所でSMSでバス料金を払おうと携帯電話でかちゃかちゃやっていたおねえさんが、なかなかうまくいかず、バスに乗り込んでいたが、発車させずドアを開けたまま辛抱強く待っていた。気が長いスウェーデン人も3分以上待たされたため、後ろの年配のおばさんが急に声をあげる。”運転手さん、運転して!”運転手さんによって、発車してから、支払をさせる人もいる。が懐メロポップス運転手さんは、おねえさんが、携帯をかちゃかちゃ打っている間、じっとドアを閉めずに待っている。それはきっとルールなのだろう。

じっと彼女が支払うのに成功するまで待っていた。その間バスのシーンとした中では、サイモンとがーファンクルのこの曲が私の席のあたりでは静かに流れていた。ルール通りがスウェーデンらしいが人によっても対応が違う。移民の運転手ならば、いーよ。乗っちゃって!機械が今日は故障しているから、といってすべての人を乗せた移民の運転手さんもいた。スウェーデン人のちょっとまじめで融通が利かないところは、決して悪くはない。ギリシャのように融通が利きすぎて国が困ることだってある。こういう小さいことは実は、難しいのだ。ちょっとした時間なのだったら、あせらずにルール通りにすることは確かに安全性という意味では理にかなっている。が後ろのおばさんが大きな声でショーラ ヌ(さあ今運転して!)と大きな声をかけたのは、それもまたスウェーデンらしいのかもしれない。お国がら。

バスで思い出したが、一番ストレスがあるのは中国の上海や大きな都市のバスの運転手だという。上海の朝のバスは、運転手が乗客を怒ることで朝が始まったものだ。職場や学校に着く前に、怒りんぼうバスの運転手さんに怒鳴られながら通勤する中国人たちに交じって怒られた経験は今となれば笑い話だが、当時は、やせぎすの怒りんぼう運転手が、絶対太れないそういった環境下で仕事をしていた。それにしてもどうして朝バスに乗っていた乗客があんなに怒られたのか、いまだに原因不明である。サイモンとガーファンクルが流れて静かなスウェーデンバスのほうが、怒られずにいい。東京横浜のバスは、省エネで止まった瞬間にエンジン音が消え車内はシーンとなる。サイモンとガーファンクルの音楽を運転手が流したら日本なら大事となる。リラックスし長い時間運転する場合は、バックミュージックも悪くはない。そう、日本のバスは宣伝も流すからそれはそれで面白い。”いかようかんのお店”で驚いたが、ようかんがいかの形をしているのか、それともようかんにいかの味をまぜているのだろうか。今でもその問題は謎のままである。どっちにしてもいかが怖いスウェーデン人へのお土産にはちょっと喜ばれないかもしれない。と考えていたらバスはあっという間に最寄りのの停留所に着いた。





Simon & Garfunkel - The Sound of Silence 1966 live

Hello darkness, my old friend
I've come to talk with you again
Because a vision softly creeping
Left its seeds while I was sleeping
And the vision that was planted in my brain
Still remains
Within the sound of silence

In restless dreams I walked alone
Narrow streets of cobblestone
'Neath the halo of a street lamp
I turned my collar to the cold and damp
When my eyes were stabbed by the flash of a neon light
That split the night
And touched the sound of silence

And in the naked light I saw
Ten thousand people, maybe more
People talking without speaking
People hearing without listening
People writing songs that voices never share
And no one dared
Disturb the sound of silence

"Fools", said I, "You do not know
Silence like a cancer grows
Hear my words that I might teach you
Take my arms that I might reach you"
But my words, like silent raindrops fell
And echoed In the wells of silence

And the people bowed and prayed
To the neon god they made
And the sign flashed out its warning
In the words that it was forming
And the sign said, "The words of the prophets are written
on the subway walls And tenement halls"
And whispered in the sounds of silence
by nyfiken | 2012-11-13 09:28