スウエーデンの面白いものたち


by nyfiken
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Chinese woman`s magazine中国の女性ファッション誌













ヨーロッパや日本の女性誌が薄くなっている現代に、中国の女性誌がどんどん厚くゴージャスになっていく。
先日北京の空港のラウンジで数時間待っている間に、中国の新興成金の人たちがソファに腰掛けながら厚い女性誌をめくっている。エネルギー、そして内容のゴージャスさに私は目がくらくらとなる。スウェーデンにおける女性誌がスウェーデン語版にしてもヴォーグも他の雑誌も薄く、手の届く地元のブランドに甘んじている間、わたしはすっかりヨーロッパの田舎者になってしまったような気がした。
2月号のバザールハーパーの中国版には感動すら覚えたが、ヴォーグもしかり。目が肥えるというのだろうか。一流のものには、中国の一般の若い女性は、もともとお金持ちか、大成功した若いビジネスウーマンか、高級愛人にでもならない限り、決して手が届かないものだろう。ファッションの夢を売るという女性誌のきらきらしたものが今の中国の女性誌にある。アメリカのビジネススクールでもとりあげられている。誰が今の中国の女性誌ヴォーグなどを読むのか。それについての編集長の答えである。私も実は全く同じことを考えていた。毎日億万長者が中国のどこかに生まれているように、若者金持ち層の増大にともない、ファッションに対する興味がある人たちが手にするという。金持ちの平均年齢がアメリカや日本に比べて20歳若いという。

スウェーデンの雑誌には、これほど一流のブランド品は載せていない。家庭画報や高級なものならば、それはスウェーデン国内で税金を支払うトップ数千人の本当のお金持ちにしか届かないクラブ雑誌Cというものがある。NKデパートの上位顧客といった人たちだが、むしろ万人に開かれた雑誌が手ごろなお値段で手に入るオープンな感じを中国で感じるのだ。15,6年前の中国では今のような状況は予想していなかった。

スウェーデンでは、本当に高級な物が掲載される雑誌は秘密儀にお金持ちの自宅に届けられるシステムと対照的である。森林王や城もち、ビジネスで成功した人や子息たちなどスウェーデン国内においても有産者は、経営者として不動産を持っている。不思議に裸一貫で戦後スウェーデンに来たユダヤ系の人たちも一代で富を築き、ビルやお屋敷を街の一等地に持ち寄付活動に忙しいひとがいる。大方は税金を払ってなんとか暮らす一般の健全な労働者は平等と言う言葉を崇拝し、現実的に手の届くブランドが載っている女性誌が普通の市民はきらびやかというより、カジュアルな感じなのだ。家庭画報みたいに上流ナ感じの雑誌がスウェーデンにはない。みきもとのパールにダイヤの宣伝などこの国はないのかしら。と思っていた。ところがある特別な雑誌をたまたま手にして私はびっくりしてしまった、みきもとのパールにダイヤの宣伝などスウェーデンの一般の女性誌の広告にはないが一部の億万長者たち高額の税金を納めル人のみポストに送られる雑誌にはダイアがちりばめてある高級ブランド時計の広告がアラブの女性雑誌のようにいくらでもある。ターゲットを絞ってブランドは宣伝をだすようだ。もちろんスウェーデン国内で巨額の税金を納めている人だけに届けられる雑誌は、送ってくださいと頼んでも届かない。高額な税金を払ったお金持ちのみに送られる雑誌というのは、今の中国のバブルの女性誌と同じくらい高級な物が満載されている。普段はICAやプレスビーロンやキオスクなどでは決して見かけないものというのが、スウェーデンらしい。ここは、余計なものを平等をうたっている以上普通のひとにはあまり見せびらかさないのだ。ラゴムという一方でラゴムではない層がしっかりと存在する。

昔牛乳を運ぶ大きなかめに体を隠して国境を命からがら逃げてきた戦時下のユダヤ系の女性の話を聞いたことがある。裸一貫からビジネスで巨額の富を築き、街の一等地の建物を所有し上にジャグジーを作って街を見下ろす一人暮らしのおばあさまの成功物語を思い出した。話をしてくださった人が、直接ご本人に何回結婚したのですか。と質問をしたそうだ。街の一番高い場所に、建物まるごと不動産を持てるなど、ご主人の遺産に違いないとそのスウェーデン人女性は思ったそうだ。2回だけですよ。ということだった。しかも自分の力で富を生み出してきたのです。と話したという。牛乳を入れるタンクに身を潜ませて命がけで国境を渡ってきた映画のようなユダヤ人女性の生きてきたたくましさは今の中国の人たちのたくましさにもどこか似ている。世の中には苦労話も多いが成功物語もあるようだ。

中国のパワー全開の雑誌は女性誌にとどまらず、エアチャイナの機内誌の厚さにも驚く。機内誌の半分が宣伝で埋まっているパワーは、いつまで続くのだろうか。



さて、私が感動した中国のバザールハーパー紙のチャイナ版だが北京の空港のラウンジにたくさん
置いてある女性誌の中でも質が高い。ストックホルムのイギリス版にしてもものたりないくらい、芸術性が
高いのは、お金と時間をかけて作っているのと、お金持ちを対象に本当にいいものを出し購読層を絞ったターゲットにしているせいなのだろうか。日本人で実力のあるエデイターも参加しているときく。バザールハーパーの夢を売る中国版をスウェーデンで取り寄せて元気をもらいたいものと長靴姿で春を遠くに思いながら雪解けの道をべちゃべちゃ歩きながらふと思ったもの。


by nyfiken | 2013-02-22 06:58