フィンランドのガラスiittalaの選択
2008年 02月 06日
ビジネスを世界展開するために、税金の高い国で労働力の高い国で生産することは利潤という点ではマイナスだ。しかしガラスや陶器はそこの国でデザイナーがインスピレーションを受けて作り上げられるもの。津軽のびいどろのガラスは、沖縄のガラスと違う。津軽の光と長い冬があってこそ生み出される色や感性がある。水、光、空気。
ヨーロッパの国境はあるようでもはやEUなどの国は国との行き来が自由になった。しかしながら、フィンランドは北欧といってもスカンジナビアの国と言語も違うして、かなり独特な文化をもっているところである。フィンランドの国の水を使って生産するから、あの国のガラスがうまれてくるのであろう。フィンランドのIITTALAが、マリメッコと提携したデザインのカップや食器など既に日本の市場にもはいっているが、今回の海外移転は国際競争の中での選択だったのであろうか。ポーランドやチェコはそういった大企業の下請けの工場を作る場所となっていくのだろうか。詳細は知らないが、フィンランドで作られたガラスを今のうちに買うことをおすすめする。
ガラスはその生産する場所の太陽の光や暗さによってデザインからすべてかわってくるのだ。グローバル化が進むのは時代の流れではあるが、こと食器や陶器やガラスはやはりMADE IN なになにといった場所に今でもこだわってしまう。どこがいいとか悪いとかの問題ではない。にゅあんすが違う。フィンランドはビジネスセンスにたけている北欧の中でもガッツがある国だ。世界のノキアを育てたほどだから。またフィンランド人がアメリカに留学しアメリカ型のビジネスをたたきこまれた人達がすでに企業のトップとして活躍してるだろう。
コスタボダの社長がそれまでの創始者系列の芸術畑を作ったひとから、今は経済専門の社長と変わった。そしてガラスのデザイナーは芸術家と同じ高い地位となったコスタボダの流れは継承しながらも、世界のガラスビジネスにうちかつ経営をめざしている。
ビジネスの国際化。生産地にこだわる必要はないのであろうか。しかしながら、イタラーは、フィンランドで作って欲しい。彼らは、コストが安かったら、中国で作ってほしいのだろうか。実際わたしは、中国の上海で上等なバーバリーのコートを工場出荷される特殊ルートの店でみた。そこには、メードインチャイナのひとことも書いてなかった。目を疑ったが今でも本当のことはしらない。またあるドレスのタグは一流ブランドのドレスだったが、そのドレスのブランドのタグは、はさみで切られていた。切り方が雑だったから、そのブランドのことがわかったが、そこにもメードインチャイナはドレスをひっくりかえしても書いていなかった。