スウエーデンの面白いものたち


by nyfiken
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ストックホルムお散歩わんちゃんの困った癖。

アパートのドアの内側に、張り紙。お花のマークに、アパートのお庭にお水をあげる人は、登録してください。お花がいろいろ植えられている小さなお庭がアパートの角と内庭に。最近アパートの前庭の赤い大輪のバラが見事に咲いている。角の4本小さな庭木。たまたま犬が枯れ木をいじめている現場を目撃してしまった。毎日、スウェーデンの犬は、きまじめに、決まったお散歩コースを幾通りかご主人さまと通る。アパートの前を通る近所のわんちゃん。あそこの角をまがったら、ぼくのトイレ。と決まっているのだろうか。犬のいやがる猫じゃらしみたいのはないのだろうか。


お散歩犬のおしっこかけを気にしていたが、先日現場を再び。一本ずつにしっかりとお小水を我が物顔で。後ろ足で土をしゃんしゃんと勢いよくかける。一緒にお散歩中のご主人は、鼻歌を歌って、みて見ぬふりを。やっぱり。そうだったのね。わたしは、横目で、犬とそのご主人をぎろりとにらむ。犬は、気がつかないが、若いおにいさんは、わたしの怖い目に、おそれをなして、さっとその場を立ち去った。最近、枯れている木の原因は、犬ではないかと疑っていたわたしの感は見事に的中した。犯人の犬の50匹の一匹かもしれない。隠しカメラで犬目線で備え付けていたら、面白いかもしれない。人間がもし、木をいじめたら、わたしはかなりショックを受けるだろう。


犬は勝ち誇ったように、土を後ろ足でかける。世界中の犬に、共通している行動だ。かわいそうな小さな木は、成長することもなく、茶色に枯れはてている。肥料になるどころか強い成分によって、まけてしまう。なにがこの木に罪があってこんな目にあっているのだろう。理不尽。運命なのだろうか。

茶色に変色した葉も、茎も。周りが初夏で青々と緑が勢いがいいのに。次々とやってきては、我が物顔に小水をかけていく犬たち。なんたる過酷な運命。奥のほうにあるバラは、見事に咲き、葉っぱも生き生きとしている。場所が悪いために、枯れ木は、ますますオイヌ様御用達に。おかげで、女王様バラは守られているのよ。というささやきすら聞こえる。かわいそうな運命。女王様と奴隷の物語。ふと犬のお小水に強い木や植物がないのだろうかと思う。アパートの住民の集いの会議で提案するのも、少し気が引ける。第一スウェーデン語でいうのが、面倒。


”犬が毎日、いれかわりたちかわり、角の立木におしっこをするので、枯れています。現場を目撃してその原因は確かであります。ですから、どうしたらいいのでしょう。マンションのみなさま。”とヘタなスウェーデン語で、会議集会のときに、言うのをちょっと想像してみた。スウェーデン人がほとんどの住民は、どういう反応をするだろう。その前に、水やりの当番をかってでて、水をまいて、毎日木をあらうという努力をするのがせんけつかもしれない。


犬がお散歩に集中する時間に、夕方すぎに、悪さをした犬に水をまくなどの罰則。といじわるばあさんのような考えまで浮かぶ。会合では、日本語なら簡単にいえそうだし、英語ならまだいい。こういう日常言語は、教科書にあまり載っていない。誰かに聞くしかないだろう。学校英語では、なかなか教えられない言葉。それか、トイレの絵をかいて、そのうえにばってんをしたら、どうだろう。犬のイラストと一緒に。犬には点数が甘いわたしも、オイヌ様の弱っている木のいじめは、許せない。我らが地球の大地が枯れるには、1000の理由があるのだ。


日本では、よく道路の角にある家のヘイなどに、犬のなんとか禁じるとか、人間の立ちなんとかを禁じるとある。スウェーデンでは、さすがに街頭で男性がなんとかをしているのをあまりみかけたことがない。いちどだけ、立木がある小さな街の公園で、春に香りのよい低木の花に、香りにつられて、鼻を近づけた。その瞬間に後ろから隠れて、お小水をしているおじさんの水しぶきがかかりそうになって、きゃっと叫んだときがある。


わんちゃんに気に入られた低木の運命。ああやって枯れ木のまま一生をおえる木の運命。場所が悪い。園芸会社も、犬のお小水ですくすく成長するお花の木を開発するのはどうだろう。汚染で大量に発生する藻など、自然のメカニズムは、化学物質やそれによる汚染物質で変っている。中国のオリンピックの海水の藻の被害のニュースではないが、自然は正直に反応する。上海からバスで太湖の無錫へ行ったことがあったが、数年まえにさかのぼっても、観光地でありながら、空気が汚染されている。化学やバイオの工場の排水で汚染されたどぶ湖は、水がきれいならどれだけ美しいのだろう。たくさん藻が発生しているという。無錫の美しかった3000年前の頃と今の空気がよどみ、秋でも夏のように高温化。日本企業もたくさん進出、日本料理屋も多い。東急系パンパシフィックのホテルなどもある街。中国の急速な発展により、環境が激変しているのは、ごまかしようがない。

木が枯れるには小さな木でも理由がある。英語で小さく看板をさげてあげようか。犬たちよ!おしっこをかけないで!

弱肉強食。そういえば、横浜の最近の中華街みたいに、電信柱がほとんどないストックホルムに気がつく。建物の角をお散歩のトイレ代わりにつかう雄犬たちよ!メス犬ちゃんは、まだおしゃがみで、つつましいが、威張っている雄犬君たち。しこをふむみたいに、体をななめにして、アパートの木におしっこをかけるのは、やっぱり許せない。大きな公園の大木は、大丈夫そうだ。

カールバリエ城の芝生にも鴨がトイレの時間になるとあがってくる。知らずに芝生に寝ころぶ恋人は、白い洋服がグリーンになる。自然の共生。わんこちゃんも、静かにアパートで暮らしているけど、トイレは、やっぱりお外。人間は、偉大だ。おまるの文化から、分解してきれいにして水を排水するスウェーデンのシステムは、美しい水の都を作った。排水システムは、スウェーデンに中国は学ぶべきだ。


ストックホルム在住の中国人ジャーナリストに、なんどかスウェーデンの排水システムを国に伝えたらと提案した。残念ながら、あまり興味をしめさずに、ビジネスで成功している同胞人の取材がもっと面白いとビジネスやお金のほうに興味があるようだった。

経済発展やお金を儲けることが優先の中国の、汚染のひずみは日本の高度成長期を思い出させる。(イタイイタイ病やカネミ油事件や森永ヒ素ミルク事件のように)国の急な発展の過程に、落ち度があり食品の安全生が大きく問われるだろう。

日本のある医学部の大学院の博士課程で、りんごとみかんをたべて、そのお小水をかけた植物の生長具合を調べた論文が通った話をきいた。成長具合どころか、枯れてしまったのでは?とその論文の結論にふと疑問を抱く。白夜につれて、夜歩き散歩の増えた、犬のお散歩は、お手洗いの時間。でも、わたしのアパートの小さなお庭の木におしっこをかけないで! お花さん(ほんとうは木だけど)も泣いてるよ。というお花から涙の子供絵のキャンペーン張り紙もどうだろう。

犬は大好きなのに。いい案はないだろうか。でも、もしかしたら、土がそのうち肥えて、木ではない何かお花の種を蒔いてみよう。そうだ。こっそりと、種を実験のように蒔くのはどうだろう。もしかしたら、たくましい雑草が生えてきて、花を咲かせるかもしれない。よーし!と元気がでてきた。ー人間は考える葦である。パスカル
by nyfiken | 2008-07-01 02:12