ジュネーブのタルトタタン
2009年 04月 30日
旅は、気分をかえるのには即効薬。飛行機に乗る前のチェックインのときのちょっとしたどきどき感や、出発前のバッグひとつをもって空港でまつ少しの時間も悪くはない。
スイスの山。アルプスの高い山と湖。あれほど美しい自然があったらやはりヨーデルや牛さんのベルの音が気持ちよく響く空気の透明感。あのアルプスのハイジは、日本発のアルプスアニメはフランスやヨーロッパでも子供たちに愛されているようだ。スイスの山の道をアルプスのハイジのように歩く世界の旅行者たち。アラビア、オランダ語、ドイツ語、イタリア、フランス語などいろいろな国のテレビで放映されている。
ジュネーブのタルトタタン。アップサイドダウンフランス風アップルケーキ。
旧市街の中の教会ST.PERTER'Sのまわりをぐるりと歩く。小高い丘。ホテルのフロントのスイス人女性が”わたしは、お休みの日にでかけるところは、ジュネーブなら旧市街だわ。”ショッピングのモールやブテイック、スウェーデンのH&Mあるいは、話題のJIMMY CHOのグリーンの素敵な靴がショーウインドウに飾られている。大きなバスや市電どおりから一歩はいり、坂を上る。両側にアンテイックやできたばかりのデザインカード屋さん。インテリアの雑貨や小物。坂を上りきった左の広場。そして教会。教会の裏側にあるとおりには、ギャラリー。また小さな広場。雰囲気のあるカフェ。外にたくさんのカフェのイス。タルトタタンのアップルケーキ。少し時間がかかりますが。とかわいいカフェの女性。
スイスに来たと感じるのはカフェは、席まで注文をとりに、テーブルまでカップチーノやタルトタタンを持ってきてくれる。そう。ここは、セルフサービスのスウェーデンとは違うわ。と感じる瞬間。カップチーノがたっぷりとはいる大き目のカップ。チョコレートカカオパウダーがおいしく感じられる。アップルケーキのたるとタタンの焼き色のよさ、甘さ。おいしい。
カソリックからプロテスタントに代わった宗教革命。カルバンとは確かに以前教科書で習った。カルバンの活躍した教会。カソリック的なものはとりはずされ、プロテスタント的なものに代えられたという。僧の木のイス。壁に宗教革命についての記述。ステンドグラスは、ブルーが美しかった。
catholic 大聖堂でおこなわれた知人の葬儀の様子を日本のインターネットでみたときは、3年前。カソリック教会は中央駅のすぐそば。夜その前を通り、携帯電話写真に写す。。交通の往来の多いところにあるにぎやかな場所にある。
空港のお花やさんで、手に入れた大きなピンクのバラを、聖堂にささげた。
祈ることの大切さ。案外日常忘れがちである。宗教の種類はなにであっても、祈る行為は、精神的にいいことなのではとふとジュネーブの大聖堂で思った。毎日日常に祈っている人は別。
昔のひとたちが、神仏に手をあわせ、欧米では、150年前のバイブルがぼろぼろになって、読み込まれているのをみるにつれ、ふと思う。人々は自分ひとりでは抱えきれない問題や悩みをかかえル場合は、心の中で祈ったり、心の中での対話や会話によって救われるかもしれない。大聖堂の中で、木のベンチに腰をかけているときに思う。心の静けさと瞑想をもっと日常にとりいれるのも、いい。心の静寂。情報をたくさんいれすぎて、頭でっかちになり、吐き出すことをせずにいると、どんどん入れるキャパシテイー場所がなくなっている。
ジュネーブタルトタタンとカップチーノ。ストックホルムに戻ってきたあともタルトタタンを食べたくなる。簡単にここのケーキ屋さんでみかけないもの。スウェーデンはヨーロッパであるが、自国のお菓子にこだわる。フランス菓子一辺倒ではないしドイツやオーストリアのウイーンとも違う。スウェーデン風アップルケーキはあるのに。これもやっぱりないものねだり。日本人は食いしん坊だから、最近はフランス風タルトタタンはちゃんとケーキ屋さんに並んでいるのよ。とはスウェーデン人が知る由もない。だれも、こんなこと気にもしない。日本にあるのよといったら、スウェーデン人にまた日本自慢といわれそうだ。はじめてのタルトタタンは、どこだったのだろう。カフェマルゴが渋谷の東急本店近くのシネマBUNKAMURA近くにできたころ。アートの洋書がある書店横に。タルトタタンをいただいておいしい記憶はずいぶん昔のこととなる。さて、ストックホルムのタルトタタンはどこに?