スウエーデンの面白いものたち


by nyfiken
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天国に一番近い島ニューカレドニアと鎌田さん

New Caledonia






私が、子供の頃森村桂の天国に一番近い島という本がとても有名になった。
そして後年、まさかその天国に一番近い島あたりに住むなんて思っても見なかったもの。
南島は、夢の島だけではなく、マラリアやいろいろな病気で、医療が受けられない僻地の小さな島の人たちがたくさんいる。

南太平洋の天国に一番近い島に、知人で、ヴァヌアツのポートヴィラで長年住んでいた鎌田さんが
先日ラグーンNO2の道路であった交通事故で亡くなったという知らせを友人から受けた。ヴァヌアツデイリーポストのサイトで載っていた。

最初の奥さんとの間の子供たちがいるニューカレドニアのヌメアに搬送された。天国に一番近い島から天国に上っていった鎌田さん。日本のJICA,JOCVそして東急ホテルインターナショナル、エアフランス、国連、WHO、東急建設、青森オドラデク演劇集団と平田オリザさんのグループ。眼科や歯科ボランテイアの民間の医師たち。新婚旅行ででかけた日本の新婚カップルさんたち。直接間接的に多くの人たちが鎌田さんにお世話になった。見も知らぬ外国からのお客様を、いつも温かい心で、ようこそ遠くから来たね。と温かく迎えてくれたのが、鎌田さんだった。

40年近くの南太平洋での暮らし。マグロの漁業の日本の水産が南太平洋に乗り出していった先兵でもあった。ヴァヌアツの発展、日本との架け橋、ヴォランテイアの日本の若者、南太平洋研究者、また各界リーダーの面倒を心からよく見られた。地元の人たちへの指導、教育、惜しみなく広い心で、ヴァヌアツに来たばかりの人たちのお世話をみていられた。

一昔前、ヨーロッパに渡った日本の移住者が、心の奥に、どこかに西洋コンプレックスを持って、移住当時の進んだヨーロッパで移民として社会に打たれながら、やがて西欧社会に同化していったとするならばー夏目漱石のイギリスでのノイローゼなど。アジアや南太平洋に渡った日本の移住者は、堂々とむ日本人の誇りをもち、日本人であることを誇りにし、その上で社会に貢献しているといった違いがあるかもしれない。英仏統治領だった南太平洋国ヴァヌアツでは、独立前は、結婚や教育でフランス社会に属するフランス語圏フランコフォンに属する日本人が多かったのが、特徴でもある。

鎌田さんは、若い頃、銀座で美味しいものをよく食べていたとグルメでもあり、また、なぜかフランス人女性にもてるという東北男児(これは東北の秋田、岩手あたりの男性が好まれるという噂をどこかできいたことがある)の典型で、胸をはって、姿勢がいつもいいという印象があった。

秋田出身。夫人は、以前ヌメア市長と幼少時代兄弟のように育ったフランス人ルルさん。ポートヴィラでフランスレストランを市内の高台で開き、当時よく食事をしたもの。水曜日の夜だけ、鎌田さんがキッチンで腕をふるい、ジャパニーズナイトとして、たくさんいろいろなものをセットメニューで食べられ、オーストラリア人の友人がいつも誘いの電話をかけてきて、みんなで連れ立って食べにいった時代もあった。駐在していた香港上海バンクの支店長夫人は美しい日本女性だった。ご主人の英国人夫妻とも仲良く、ルルさんのキッチンに料理を習いにご夫人がいらしていた。

ご夫人のルルさんは、太っていらしたが、フランスマダムの典型でおしゃれだった。最後病気になっても、髪の毛はいつもきれいにセットしてもらい、つめのお手入れやぺデイキュアの人を家によんできれいだった。私の島のお別れランチは、ルルさんと鎌田さんが、招待してくださったのを今でも覚えている。ルルさんの南太平洋フランススタイルのタヒチアンサラダやココナッツククラブ、美味しいものは、今でも記憶に残っている。手作りのマヨネーズやアイオリソース、サラダドレッシングは絶品だった。お菓子も美味しい記憶のひとつ。フランス家庭料理や伝統的なフランスのお料理。

我が家に、お食事に招待すると、必ずきれいな洋服ときれいにセットした髪、美しく塗られていたマニュキアとお食事会には、きらりと光る指輪。決してズボンをはかないのは、フランスのあの年代のマダムのたしなみ。私の若き日に影響を与えたフランス人マダムのひとり。家のお隣のマダムPもそのひとりではあったけれど、ルルさんと鎌田さんの組み合わせがとてもいい感じだった。

鎌田さんのご冥福を心からお祈りします。特に、ヴァヌアツに若き日ボランテイアで行き、家に食事に招待された人たち、旅の途中、赴任に際してお世話になった人たちは数知れず。ヴァヌアツ共和国と日本の架け橋となられた鎌田さんの過去40年近いご尽力により、空港ターミナル、道路整備、水産、医療、電信、ヴァヌアツの開発計画などが進められ、今日につながっている。あらゆるプロジェクトの源となったヴァヌアツの国際協力の影には、鎌田氏と同じく故小山氏のお二人の功績がある。また日本で活躍されている文化人類学者や若き日の研究者たちも、お世話になっている。生前ルル夫人が好きだった庭のお花。いつもお花が咲き乱れていたきれいな大きな庭や野菜が実っていたことを思い出す。畑で日本の野菜を作っていらした。
according to newspaper from Vanuatu, the news is written like this.

Long-time Japanese resident Kamata Isamu who used to manage the Club Hypique plantation died a few hours after being hit by the speeding vehicle that was driven by the accused who was believed to be under the influence of alcohol.

Last Saturday a 17-year-old girl reportedly from Tongoa also died as a result of the same traffic offence.

While the office of the Police Commissioner is allegedly still awaiting detailed reports of the fatal accident that has taken over a week to compile, Deputy Commissioner Arthur Caulton confirmed the son of the former commissioner was "likely to be under the influence of alcohol. "

The accident happened on the No 2 Lagoon road at about 4:30pm last Wednesday.

Information from reliable sources say the son of the former police chief was travelling to town with another male and a female passenger when they hit Isamu’s car which had four other occupants.

Sources close to the late Isamu say the other passengers were his gardener, the son of his housemaid and two other females, one of whom was the 17-year old.

Late Isamu was in his late 70’s and had spent over 30 years in the country.

He is survived by a son and a daughter who are currently living abroad.
_ Esther Tinning
Posted in: News Vanuatu daily post







最後に、鎌田さん語録で、印象に残っている言葉。
海外にでて、生活していく上で大切なことは、なんですか。
あからさまに、敵を作っては、いいことはないですよ。

料理の上手だった鎌田さん、日本の衛星放送は早くから大きなアンテナを自宅のお庭にたてて、毎日NHKニュースから朝の連続ドラマを南の島で欠かさず見ていらして、日本人より日本のことをよく知っていらした。

悲しみと思いでは後でじんわりと。事故の相手が、もと警察長の息子さんの酒気帯び運転というのが皮肉でもある。鎌田さんの愛犬ナターシャが、まだ生きているならば、帰らぬ主人を待って、今頃泣いているかもしれない。

今宵のストックホルムの夜jの空は、大きな丸い満月に近い。左の上がすこしかけている。東の空、クングスホルメン島のほうに、大きく照らしている。夜、カールベリエ城前から花火があがっていた。夏もこうやって過ぎ、秋の気配が北国に訪れようとしている。せっせと夏の夜が明るいうちに、ざりがにを食べるスウェーデン人。Nyfikenは、ざりがには、苦手。食文化だから食べるけど、中国産の排水路にいるのをスウェーデンの人が喜んでいただくのは、太っていてもちょっと危険かなあ。農薬がありそうな。。。でも安いので、売れているという噂が。体調を崩している人に注意。体が弱っている人は、ざりがには、パスしたほうがいいという噂。

食文化は、その地の美味しいものがあるが、グローバル経済は、スウェーデン人の食卓に中国の田んぼの排水路を歩いているザリガニを食べさせ、中国の会社が経営するヴォルボになってしまった。それにしてもスウェーデンの消費者も安いものに目がない。地元産が高く、遠い国のものが安いのは、労働費の違い。それに税金も。。
by nyfiken | 2010-08-22 07:46