スウエーデンの面白いものたち


by nyfiken
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

ウィキーリークスとストックホルム

先日日本滞在中NHKのテレビでウィキーリークスの代表がストックホルムの某ホテルでインタビューを受けていた映像がでていた。そしてストックホルムを取材した様子が。本人は、おそらくアメリカのCIAなどが必死に探しているためか、身の安全のため、所在を点々と替えている。これからモスクワへという画像だった。いったん世界からの情報が、地下の奥に設けられた巨大なコンピュータールームに集められ、そして世界へ発信される。というものだった。いかにもスウェーデンの地下、むきだしの岩がある大きな部屋の中にある多くのラインなど、ストックホルムが舞台となるのは、まるで映画のようだ。心なしか、取材をうけたホテルがなんとなくセーデルマルムのクラリオンホテルの雰囲気だったが、さて、どうだろうか。もしかしたら、NHKの取材記者がそこに泊まっていたとも考えられる。

ジャーナリズムが政府や国や大きな権力の傘下で翻弄されたのに、多くの人は、イラクやアフガニスタン戦争でいやというほと、ニュースがお金で買われるような気すらしたもの。愚衆は、露出の多いニュース写真や映像や文に翻弄される。ちょっと余談だが、アフリカのタンザニアなど旧英国領、そこから島へ。ホテルではBBCと思いきや、アメリカのフォックスニュースが独占していたのは、面白い。アフリカ人たちは、タカ派のニュースから世界を観ていた。

ウィキーリークは、大きな権力が左右しないジャーナリズムを狙うというのが、当初の目的だったのかもしれないが、いまや国家秘密が漏洩され、国と国の間に争いをおこしかねない情報なども漏洩されているのは周知の事実。本音を知りたい多くの人たちの支持を得る。

ふと、先日観たSALTの映画を思い出した。CIAの中に、各国のスパイがはいりこんでいることすらあるかもしれないという前提は、ありそうな話。漏洩というのがプロのハッカーによるものなのか、コンピューター上のスパイが国に雇われて、ある目的で暴露することもありうるだろう。この件は、性善説とだけでもいえないし、性悪説と両方の面があり、情報暴露戦争、すなわち、影で相手の国に不利になりそうな国家機密をもらすハッカーを雇うといった戦争にならなければいいけれど。


余談であるが、このウィキーリークスの創始者は、情報が漏れる前や問題が公になる前に、むしろスウェーデンの国内で何人か女性から訴えられ、レイプ罪としての疑惑が新聞で問題になった。CIAかなにか美人のおとり作戦ということではと映画のように考えてしまう。美人が近ずき、わなにうっかりとはまってしまい、レイプで訴えられ、警察へ。よくある話である。サイバーアタックされても、今度はTWITTERから暴露が。TWITTERを地でいくような、政府の影の声が聞こえてくる。一番わらってしまったのは、アメリカが各国の首脳のことをどういうふうに呼んでいたか。ニックネームがスウェーデンの新聞に載っていたが、よくつけたというくらい的を得ている。国際機関の高官の情報をアメリカが集めていた背景がなんなのか、それは誰なのかが気になる。

全く別だが、先週スウェーデンのテレビでロシアのマフィアのボスたちを特集した番組があった。本人が取材に応じ、フランスのパリの豪華な自宅が映し出されていた。ロシアの金持ちの多くのビジネスマンの多くは殺され、ビジネスでもうけたお金をまきあげられたという。高利で貸付、返せないとまきあげる。銀行は銀行ではなく、みなマフィアが絡み、そしてお金は、イスラエルのほうの銀行へ。どうしてイスラエルで。マフィアのボス)それは簡単ですよ。行ってすぐ相手を見つけて結婚しましたから。と悪びれることもない。殺人罪で牢屋にはいっていても、お金でものが言えるひとたち。にやりと、わたしたちは、今パリで、たくさんの法律家を雇っています。と自身ありげに身の安全をいう。各方面の法律家ですよ。だからちっとも困りません。

お金はもちろん脅してまきあげたお金である。顔も家族の顔まで、堂々と映っていたのに驚いたが、悪びれることもなくお金にものをいわせている。身の危険はありませんか。に対して、ははは、すべて防弾ガラスで、ちょっとした銀行の金庫以上ぶあついドアがいくつも。まるで映画以上の映像だった。ロシアのお金をもうけたビジネスマンたちが、どういう目にあったか。冷たい目と不気味な笑い、唇がとても薄かったのが気になった。人間としての太さは、なんとなくたけしのような太さがあった。苦労の末に成功したという自信がどこかに漂っている。もうひとりのデブチンマフィアは、顔がなんとなく日本にもいそうな感じだった。国は関わらず、人間の人相というのだろうか。ロシアの牢獄のヒエラルキーや怖さをまだ若い頃に体験している彼らは、あれを生き延びたら、なにも怖くないんですよ。本当に怖そうだ。

http://svtplay.se/v/2236405/dox/tjuvarnas_lag
日本で果たして放映されることは、あるのだろうか。日本のテレビ局がコンタクトを取ってみてもいいかもしれない。思わずだいぶ前だが、青森のみちのく銀行のハバロフスク支店だったかウラジヲストックだったかの行員支店長だったかは、忘れたが、お風呂場で発見された事件を番組を身ながら、思い出して、背筋が寒くなった。ロシアのマフィアボスが言った。ロシアでは、銀行に勤めるということは、一時命がけということを言われましたよ。いろいろな意味でね。にやりと笑った。知っているロシア人が話したのを思い出した。母親が行員だった。彼女によると、ロシアのドサクサの時、銀行がつぶれそうになって、内部がめちゃくちゃになった。行員がそれぞれ、お金をありったけ持ち逃げしたという。そして海外へ逃げた。そのお金で、娘がスウェーデンへ脱出。なんともドラマのような話だが、お金のどさくさの行き先などは、帳簿からそっくりと消えたので、誰も知らないというが、なんでもありの国であることは、確かである。NHKのロシア語講座のように、平和なフレンドリイなロシアの裏側は、どうやら、噂よりすごそうだ。
by nyfiken | 2010-12-01 20:17