スウエーデンの面白いものたち


by nyfiken
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

南の島ミッドサマー殺人事件

メイルは、瞬時に世界の知人を結ぶ。孤独な人は、言葉さえできれば、アメリカのニューヨークにひとり、トスカーナにあるいは、エスキモー村に彼女をあるいは、ヒマラヤの山やパプアニューギニアの高地人にメル友ができる。時間とエネルギーとやる気があるまめな人ならなおさら。昔ならペンパル募集とか雑誌の後ろに手紙を交換しましょう。とひかえめにあった。最近は状況が違う。今の時代は簡単に友達になり、架空友人で満足しあう独身者もいる。新しい出会いに胸をときめかし、期待をしては、裏切られることも多いという。が、現代の人間は、忙しい。ご近所つきあいをする時間がないのに、パプアの高地人のお友達にちょっとメールは今の時代をよく表している。地球の空間認識が変化している。

バーチャルお友達。彼氏彼女の空間で、夢と出会いを繰り返す世界の孤独な人間達が存在する。犬は、今日もご主人さまといつものお散歩コースで愛を確認している。毎日対岸沿いを決まった時間に通るわんちゃんとご主人の散歩は見事だ。ひもにつながれていないが、犬はおしっこをしたり、においをかいだりちょっと芝生の方にふらふらと。すぐにごしゅじんが歩く右横に。

ふらふらと1分くらい脇に、しかしすぐに元の位置に。頭からしっぽまで、体一つ分だけ右にでている。見事な呼吸とお互いの信頼感。ご主人様より前にでてお守りしますという態度が、心を打つ。犬や人間などコンピューターや電話の介在を伴わない関係は古典的なままだ。直接のスキンシップがある。犬と画面で対話。人間はいいけど、犬には画面がよく見えるようなめがねが必要だ。においもコンピューターからだされないとなかなか声だけだと認識はむずかしそうだ。犬で思い出す。クローン犬の販売1000万円のビジネスを韓国の教授の技術を応用として開始したアメリカのビジネス。なんだか保健所で殺される犬を考えると。。でも愛犬にたいする心情は、いたいほど経験者としてよくわかる。

コンピューターは、わずか10年で、人間の生活スタイルと精神構造をすっかりとかえてしまったのではと思う。

ビルゲイツは、偉大だ。スウェーデンが名誉博士号を授与したのもうなずける。ノーベル賞もあげたいくらいだろう。エジソンとおなじく、世界の人々の生活の根本を変えてしまった。わたしが、ストックホルムのアパートで、これを夜中に書く。送信する。瞬時にたまたま携帯かコンピューターをあけて、読んでいる人が、世の中にいるかもしれない。時間は、日本の朝、ストックホルムは、真夜中だ。世界同時進行。地球は回っている。時空の存在を認識するのは、国際線の飛行機の上だ。東京から北上して北海道のわきを左ロシア上空を飛び、シベリアからモスクワ、そして旧レニングラード、スウェーデン上空近くを飛び、ヨーロッパ大陸の中継地点を通る時に、いつも感じる。地球の地図を北極からながめるのと、ヨーロッパから日本をみると、日本は中国大陸の上に横たわって見える。日本海は、湖のようだ。

世界に存在する偶然の不思議な出会い。星の数ほどある地球のなか、目に見えない電波が飛び交って、それをキャッチしあう人間。そう思うとかなりロマンチックだ。

お互い直接知らないけれど、相手を認識する。世の中がかわる気配。世間に認められた人やプロの小説家だけの文章、映像、音楽を買う時代ではなくなる。マイノリテイの台頭時代。計算しつくされて、多くの大衆をひきつける音楽も映画も本ももちろん販売は計算どおりにされるだろう。ハリウッドの映画や、今のマドンナの音楽や映像。下品にならないぎりぎりのライン。100変化のメイクとヘアのビヨンセの音楽クリップをみると、商品として売る場合の付加価値のつけかたがわかる。同じヘアでむかしの滝廉太郎みたいに荒城の月を直立不動でビヨンセが歌ったら、生あくびがでるだろう。刺激に充ち満ちた広告のアプローチ。コマーシャリズムがいきつくところは、マクドやコカコーラの宣伝をみるとわかる。コンピューターやネットの世界だけではなく、めまぐるしくCMの世界も、音楽も、ファッションもどんどんと変っている。あと100年たったら、人間は、どんな格好をしているのだろうか。コンピューターはどこまで進化するのだろう。バーチャルの中で、結婚したり、子供を養子にしたり、名前を自分でつけたりするのでは?親からもらった名前や姓のほかに、本人が作る名前も存在するだろう。

コンピューターによって人が傷つく。これは50年まえに、この言葉を発したら、ほとんどの人の頭は??となる。コンピューターロボットが急に怒るのかなと勘違いする。正しくは、悪意もあるけれど、善意も世の中に満ちている。性善説もあるし性悪説もある。若者よ。心を鍛えよう。若者だけではない。みんな心をもっと強くなるように、鍛える必要がある。傷つくことも多いけれど、ガラスのように割れやすいと、生きていてもすぐに傷つきやすい。少子化で子供のときに、おもちゃのとりあいのけんかをしたことがないこどもたち。砂場で転んでも自分で起きあがって、泣かない強いこども。転んで大泣きする子供。強さはようようだけど、鍛えることだってできる。そうして鬼瓦の面構えをしたおじさんやおばさんの顔ができあがる。あかちゃんのときは、ぷよぷよしてふっくらしたお肌も、空っ風に吹かれて、いつのまにか大人になると、大部肌がたくましくなる。



大人になるというのは、そういうことだ。7転び8おき。昔日本の武者小路実篤が詩集にこう書いていた。家が焼けました。新しい家がたつだろう。矢を放つ。数千本。(この数については正しい数を忘れた)あたらぬことはなし。

究極楽観主義の理想主義の詩人にのめり込んだ。中学校時代詩集を全部暗記するくらい読み込んだ。進め、進め、私たちは、後悔なんてしていられない。中学校の先生に、面談で、好きな作家は。と聞かれたときに。武者小路実篤。と答えたら、人生は、そんなに美しいことばかりじゃないのよ。といわれたことを思い出す。10代の終わりから20代の最初は、心がまだガラスのように透明でわれやすい。ちょっとしたことで傷ついたり、男女関係は、今の時代のほうが、早く成熟するので、あきらめも早くなるかもしれないが、純粋な心が、逆に自分を傷つける。ひとりであがいて、空回りも多い。わたしは世の中でかわいそうな女性と一人で涙を流して、酔う。愛に純粋になれる時代は美しい。今は小学生にその時代はさがったかもしれない。美しい先生への純粋な憧れなどなど。


孤独な家族のいないスウェーデンのおじさんたちも、アメリカのお友達サイトに。寂しいおじさんたちは、電話で悩みを聞いてくれるお姉さんに、相談電話。アメリカ人女性が話をうんうんときいて気の利いたことをいい、おかあさんのように励ましてくれて、甘えさせてくれるという。もちろん、カードからお金がひきおとされる。癒しの電話コール女性。もちろん電話だけで、特別の間柄はないというビジネスだ。世界中にその女性は、顧客を持っていると思う。一日中電話でお客さんから電話があるわけだから、マイクをあてているのだろう。話術が算術。アメリカらしいビジネスだ。"今日こまったことがあった””あら、ストックホルムのエリちゃん。エリック。どうしたの。””ううう。(泣く 3分くらい泣いたあとに。”"僕の話きいてくれる。””いいわよ。”これは、実際聞いた話だ。もちろん最近は、スカイプなどほとんど無料の電話があるから国際電話でもこれができる。電話料金はただだが、彼女と話す時間でチャージされるという。


話がおわって、ポジテイブになり、彼女の教養の深さと声の美しさ、そして話のおもしろさに心が躍るという。これもありだ。スウェーデンの孤独なビジネスマンが、仕事の疲れと満たされない孤独を満たそうと必死に努力する姿を想像してみてほしい。家族。サンボ。恋人。友人。犬。猫。馬。趣味のなにか。走ること。本。好きな音楽。美味しい料理を作ったり食べる。美酒。映画。DVD,癒されるものは、自分が一番知っているはずだ。南の島の青い海でぽっかり浮かんで空を海からみること。熱帯魚とおよぐことだっていい。買い物。人生には、それぞれの癒し方がある。神は、人生に必要なものをかならずくださる。という南の島のお店で買ったちいさな壁掛けが気に入っている。

高級ビジネスマン専用のお電話で夢を。もちろん彼らは出会わずに、電話で、ほめてもらったり、なぐさめてもらったりするという。世の中は、孤独な人間が、孤独を紛らわすために、いろいろ工夫して、必要なものを手に入れようと必死だ。家族がいて、恋人がいるひとや何でも話せる友人。兄弟やなかのよい姉妹がいたら、また別だ。親身になって、気が合う人たち。犬だっていいし、猫だっていい。そういう人がいない、あるいは甘えられない状況にある人は、そういった電話でなでなでのお姉さんに、甘える。世の中は変ったとつくづく話をきいて思う。でもやっぱり愛は地球を救う。お金のある人は、それでもいい。

わたしのメールボックスには、コンピューターの恩恵を十分に受けて、南の小さな米粒みたいな島からもメールがときどきわすれたころに、届く。ココナッツラジオと冗談でいう。

小さな島で何がおきたのか。事件や知り合いのことが時々書かれる。ココナッツラジオは、気が向いたときにしかこない。先日、ミッドサマー殺人事件が、平和な島で、起きた。世界いち幸せな島も、土地開発により土地を巡っての争い。急ににわかにお金持ちになった島のひとが、よい車に乗って歩く。貧富の差にともない、平和な中にも不良少年。犯罪もふえた。ーその主は、台所のお勝手口からちょっとはいって、お酒を盗む手口が多い。世界いち平和で美しい海の島にも、こそどろは、いる。人間は、美しい神様の創造物だ。戦争をしたり、いじわるをしたり、人を泣かせたり、けんかしたりもする。世界の歴史は闘いだ。戦争で闘って勝利を得た人を王様や皇帝という。人の土地のバナナを盗んだり、米クラから米を盗む。戦って奪い合うこともあった。歴史は、残酷だ。イギリスの古い城は、幽閉の地下室、水攻めの部屋と残酷だ。最近では、タンカーが海賊に襲われるという。特別の精製技術が必要な重油ですら盗まれる時代。小さな南の島では、あまり起きない殺人事件が起きると、街の中がてんやわんやにひっくりかえる。

今日のわたしのメールボックスに入っていたミッドサマー南の島殺人事件!は本当のニュース。刑務所から殺人犯が、解放された。刑務所から、でてきて、またイタリアンお総菜お肉やの向かいの中国人のお店の女性が殺されたという。中国人店主がねらわれたのが2度めである。

中国人がたくさん大陸から移住。裸一貫、包丁をさらしにまいてきて、気がつくとお店やレストランのオーナーに。大きな家も自分達で建てて、プールまでつくり、噴水が気持ちよく庭へ。湾が見下ろせる高台街の中心に中国人の友達夫婦が豪邸を建てた。プールそして庭に、大きな噴水。風水にこっていた私に声がかかる。羅針盤を持って参上したわたしに、噴水の作っていい場所と方角、玄関の位置を確認依頼。大きな商売をしている知人は、小さな子供をおんぶしながら、小さなお店からはじめた。今は、ビルやホテルを持ち、テナントを貸し、子供達はすべてシドニーの学校でオーストラリアの教育を。青いコバルトブルーの湾が見渡せるバルコニーに座りながら、わたしは、責任重大な判断を下す。噴水は、今日もお金がじゃんじゃんと入ってくる話を聞くと判断に誤りはなかったと胸をなでおろす。この夫婦円満に助け合って暮らしている。努力と人間の協力と和は、成功と富をもたらす。彼らは、好い風水で事件にも巻き込まれない。

10年から20年以内に成功する中国人たち。子供はこぞって、オーストラリア、ニュージーランド、フランスの大学に送る。中国人の成功物語にはことかかない。ハングリーは人間を偉大にするか、お金持ちや成功へ導く。恵まれたひとは、欲がないので、だいたい3代で家がつぶれると日本ではいう。しかし三井家のように、家訓を守る場合はいい。しかるに成功した人は、家訓や社訓を作るべきだ。松下幸之助のように。


島の中国人が殺害された最初の事件は、コカイン密輸との関連性。
今回の小さなお店の中国人女性殺害については、詳しいことが知られていない。ミステリー。

同時期に、たまたま?刑務所から脱走した青年が、知り合いの車と防護用銃を盗む。島は小さい。親戚や知り合いがたくさんいて、逃げ場がないはず。きっとやがてすぐにみつかるはずだ。ほとんどの人間は善良で、いい人たちなのに。

刑務所は、簡単に脱走できる。彼らは、病院の外出みたいに、親や兄弟に会いにお泊まりにいけるし、カバという飲み物を飲みにでかけることも許される。アメリカのピースコーのボランていあが、コンピューターを教えていたし、日本語コースもその気があれば、とれる。草刈りの時間は、外で草を刈っている。学校をでても、働くところがない。たくさんある島から、首都にでてきても、島の生活と首都の生活の違い。ちいさなスラムのような部屋が高い。アメリカ映画のヴィデオの暴力映画の悪い影響など。。

中国人ビジネスの成功により、島中のお店が中国人のオーナーとなる。商売っけのある白人や商店主になる中国人は、中国からすべての生活用品、食料品を島の人に売り、利ざやで儲ける。たばこ一本を売るビジネスは、ちりもつもって大きくなる。そういうお金がある中国人は、ねらわれやすいというのは、あまりにも単純な話だ。ミッドサマーに起きた事件の背後は、現地の警察がちゃんと捜査できるのかは、疑問だ。いつも治安のよい国で事件がおきると、地元の人も外国人も震え上がる。昔は、酋長が、罪を犯した人の家族と話し合いをして、豚を何匹とか罰則があった。酋長の息子である友達が、わたしにこっそりこぼす。

”父親をみてると、割りにあわないんだ。なにかがおきるとあちこちに散らばっている島の人間の家にいく。バス代も自前だからね。お金が交通費だけで、すぐなくなっちゃうよ。”と本音をぽろり。人間の生活がかわり、夜はアメリカの戦争映画や殺し合いの映画を、ひいいとTシャツで顔を隠してこわごわDVDでみる島の子供や若者たち。教育があまりない純粋無垢な子供達が、みる怖いアメリカ暴力映画。平気で人を殺し合う戦争映画や銃映画は、どうして次々と作られるのだろう。エコ問題や石油問題同様、世界で討議されるべき問題だ。平和な島で、おきてしまったミッドサマー殺人事件の詳しい経過は、友人からの島からのココナツラジオEメイルを待つことにしよう。きっと忘れたころに、メールが届くだろう。島のひとは、たくさんの親戚に囲まれて暮らしている。孤独になりたいくらいまわりにとりまきがうるさい。アメリカの癒しのおねえさんにお金をはらって相談する孤独なスウェーデンのビジネスマンの世界を話しても、ピントこないだろう。島においでよ。相談にいくらでものってあげるよ。というだろう。

去年島に遊びに行ったときだ。地元の女の子の携帯電話が鳴り、ぴかぴか光る。ロンドンから電話が。私の姉はイギリス人と結婚して、ロンドン住んでいるの。とちょっと自慢げにいう。今じゃアイリッシュパブの看板娘よ。優しい南の島の女はロンドンで、孤独な男達のお話をきいてあげているだろう。満面の笑みを浮かべて。時々遅れて知らされるココナッツラジオニュースを聞きながら。ロンドンのおねえさんにも、今頃ミッドサマー殺人事件はもう伝わっているはずだ。

事件のあった現場の中国人のお店は、朝、3時に焼きたてのフランスパンが食べられるフランスパン工場のはすむかい。刑務所は目と鼻の先だ。

踊りが終わってかえる途中、車で工場のパンのお店に立ち寄ったものだ。フランスの伝統。パンは早朝あつたてを食べさせるために、夜中から朝にかけて焼く。イタリア人経営のお肉お総菜屋TRAVERSOーフランスやイタリアの美味しいワインやフランス、イタリアの石けんやシャンプー、パテからチーズ、お酒のおつまみに最高ーわたしが時々無性に食べたくなる白身魚の薫製のガーリックオリーブオイルつけ。焼きたてのフランスパン。島で唯一手に入る高級ビーツ。北欧では安いが、日本、南の島ではビーツが高級品。高級イタリア人経営のお店の向かいあたり中国人のお店で事件が起きた。角に背の低い中国人旦那の経営しているレストランがある。レストランにいくと、わたしは、主人をキッチンから呼んできてもらって直接オーダーする。昔は、ベトナム料理店だが、中国人に売った。この情報だけで、どこの国かわかった人は、天才だ。
by nyfiken | 2008-06-26 08:19