スウエーデンの面白いものたち


by nyfiken
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12月10日授賞式当日のストックホルム

雨がちらつくストックホルムは、相変わらずの天気。街のショーウインドーはすっかりとクリスマス飾り。クリスマスムードももりあがっている。

家の近所をあるいていると、知人の中国人ジャーナリストとバッタリと会う。連日受賞の関係の報道のために忙しいという中、あかちゃんのベビーカーをスウェーデン人のご主人とおして、おでかけ。日本のマスコミのひとがたくさん来ているわよ。日本人のことは、日本人がお世話するといいのよ。といったニュアンスのことをいう。いずれにしても、喜ばしいこと。

日本人からたくさん受賞者がでたのですものね。と彼女。人民日報に連日書いているので忙しいわ。とにこにこ。

昨日はグランドホテルで日本大使館や研究者の関係者が集まるパーテイが受賞者を交えてあった。関係者は、まさに、嬉しい喜びムード。

晩餐会席順も今日の地下鉄新聞に書いてあり、王様と王妃様の両方のお向いは下村氏と奥様。と書いてある。テレビで放映されるのを楽しみにしている国民。さて、少々笑い話だが、日本人のお客様に、あるひとが、今日の夜はなにも用事がなければ、一緒にお食事でも。”いや。今夜はノーベル晩餐会へ行きます。”いずれにしても、今夜外のレストランで食事をしたり、お客さんを呼んだりする人は少ない。

雨がずっと降り、あまり寒くはないが天気が悪い。花火がうちあげられ、晩餐会の準備も整ったこと。おいしいお食事のメニューも発表された。

知人が、”わたしのむすめは、韓国からスウェーデンに養子としてもらわれてきたけれど、彼女自身の努力により、そして出会ったスウェーデン人の結婚相手で、今では晩餐会へ出席するようになった。それにくらべ私自身の本当のむすめのほうは、年も近いが、晩餐会やそういうものにはてんで縁がないものです。まさに、養女のシンデレラ物語。東洋の橋の下で拾われてきた小さなかわいそうな女の子は、ストックホルムに到着。ちいさなリュックを背負い、ジュースのはいったボトルを飲んでいた。その日を思い出します。今日の晴れの娘をみると誇らしい。”と語ったスウェーデン人の父親。

運命とは時々不公平だったり、公平だったり。。スウェーデンの親のもとで育ち、そして愛をうけて育った東洋の孤児も、立派に美しいドレスを着て堂々と晩餐会で踊る。人生には生まれ持った運命はあっても、やはり努力やそして心持ちで道が開かれることもある。とふと感じたこと。今夜のノーベル賞の晩餐会には国内外の色々なドラマがくりひろげられる。

今日は雨の中濡れながら帰ってきたが、アパートについて、このCD音楽を聴く。12月の雨の日。クリスマス前の暗い時期ではあるが、この音楽のムードがなんとなくあっている。

Carmen LUNDY偶然にも大部前に、今回の受賞式が行われたストックホルムのコンサートヒューセットのクングスがータン通り側にCDショップがあった。表紙が気に入ってCDを手にしていたら、お隣にいたスウェーデン人のおばさまが、ファンキーに。”あなた、CDかけてもらいなさい。”音楽をきいてみないとね。とおにいさんにCDを渡した。外が暗くなった夕暮れのお店の中にこの音楽が流れて、おばさまがウインクをして、”あら、この曲すてきじゃない!”そうして手に入れた偶然のお気にいりのジャズ。音楽と街の光景はいつも連鎖する。ストックホルムの冬。夕暮れの街。コンサートホール。ヒョートリエット市場。クングスがータン通り。少し幸せな気分にしてくれる冬に聴きたい曲。


by Nyfiken | 2008-12-11 03:17